THOROUBRED 1

The TEN LITTLE KIDS



登場人物紹介



☆通称「採草地」の村の10人の子どもたち


○アドルフ
本編の主人公。強く賢く優しく美しく、なにをやらせても1番・だれにでも親切という絵に描いたような優等生だが、なにかが決定的に欠落しているため、周囲からは愛されつつも若干バカにされぎみ。隣の家のヤスコが好きだが、それが恋だとは自分では気付いていないらしい。マジメでマヌケで朴念仁な11歳。髪と目は暗褐色。

○ヤスコ
アドルフと互角に戦えるツワモノで、一番の仲良し。客観的に見ると「かわいいけど地味」な容姿であるが、アドルフの主観では「世界で二番目に美人(※一番はマリアらしい)」。明るくて優しくて素直でおおらかで、たいへん心の広い少女だが、アドルフが攻撃されるとものすごい勢いでキレる。体はちっちゃいけどお姉さんっぽい11歳。黒髪おかっぱ。

○ユリシュカ
客観的に言えば村で一番の美人さんだが、情緒不安定で攻撃的な性格のため、そのことは忘れられがち。真面目な努力家だが、今ちょうど壁につきあたって伸び悩んでいるところで、常にも増して苛々している。順調に課題をクリアしていくアドルフをいじめずにはいられない、ツンデレな11歳。金髪碧眼。

○ミチザネ
音楽が得意でいつも笛を持ち歩いている男の子。アドルフと同じナーサリー(乳幼児施設)の出身で、村に来る前からの幼馴染。ナーサリー時代にはライバルだったアドルフに差をつけられて内心焦っているが、アドルフ本人のことは大好き。ちっちゃくてかわいらしい10歳。黒髪黒目。

○バンシー
10人の子ども達のリーダーで、一番年上の女の子。実年齢の差はわずかだが、精神年齢の高さは他の追随を許さない。優しく厳しい皆の姐御。危機にあたって指揮がとれるのも、誰かが暴走したら制止できるのも彼女だけなので、苦労が絶えない12歳。赤毛に灰緑色の瞳、たいへん背が高い。

○クリシュナ
幼少時に闘病経験があり、男の子の中では一番落ち着いている。バンシーの補佐役的な位置にいる。親切で面倒見がよく、周囲からは優しいと言われているが、本人の自己評価は非常に否定的。誰にもうちあけられない片思いに苦しむ12歳。コーヒー色の肌に長い黒髪の美少年。

○ハンニバル
古典的ガキ大将気質の少年。ルナやアテナとともに、ありあまるエネルギーを悪戯に変換することに情熱を傾ける。なにかとアドルフに張り合おうとするが、根は優しいイイ奴。幼馴染のユリシュカにアタックをかけてはふられている12歳。村の子どもたちの中で一番背が高くてがっしりした体格。黒髪、黒い肌。

○ルナ
どこのクラスにも1人はいる騒がしい宇宙人タイプの少年。いわゆるアタマの回転が速すぎて一時もじっとしていられない落ち着きの無い子ども。忘れ物王。女の子のような名前だが男の子。バンシーに恋をするも釣り合わないという自覚はある11歳。クリシュナと同じ顔だちで、銀髪に白い肌、水色の瞳。

○アテナ
どこのクラスにも1人はいる粗野で暴力的な少女。ハンニバルやルナと組んでバカなことばかりしており、女の子の中では浮きぎみ。気分屋で地道な努力が苦手だが、気が向くと集中して好成績をおさめ、ユリシュカをイラつかせている。実はバンシーの次に年長なのだが、中身はまるっきりコドモの12歳。黒髪巻き毛のショートカットで瞳も黒。

○ニケ
アテナの妹だが、姉が豪傑なのでフォロー役に回らざるを得ない、かわいそうな女の子。好き勝手やってても才能で乗り切ってしまう姉にコンプレックスをもっており、それが原因で少々ひっこみじあん。しかし、自分では気付いていないが潜在能力は高い。いつもニコニコ温和な性格だが、気質面にも姉と共通するなにかが隠れている11歳。容姿は姉と同じ。



☆10人の子どもたちの養親


○マリア
アドルフの養母。本編のヒロイン。優しく厳しく常に正しい。もの静かに見えるが、鋼の意志を持つ最強の女。恋愛沙汰にものすごく鈍いのはアドルフと同様。村の養親のなかで最年少の19歳。漆黒の髪を一つにまとめて編んでいる。

○グリゼルダ
ヤスコの養母。明るくてさばさばした性格。規則に厳しくて罰杖は痛いが、そのあとはキレイさっぱり許す。社交的な姐御タイプで、実は、一匹狼っぽい雰囲気のマリアが他の養親達の中で浮いてしまわないようにフォローしていたりする。釣りが趣味。

○トール
ハンニバルの養父。怒ると怖いけど、基本的に陽気で面白いお兄さん。マリアとは幼馴染。ハンニバルとユリシュカが同じ幼児施設にいた関係で、その頃からジュジとも仲がいい。村の養父の中で一番ガタイがいい21歳。キレイ好きで、金髪は常に短く刈っている。

○ジュジ
ユリシュカの養母。この村の養親の中で、もっとも温和。リーダー役ではないが、彼女の言うことは皆わりと素直に聞く。ユリシュカは実妹にあたり、ちょっと甘やかし気味。トールと仲がいい。村で最年長の23歳。金髪碧眼でものすごい美人。

○イシス
ミチザネの養母。やや内向的で、人の前に出たり上に立ったりするのは苦手だが、地味にしっかり者。口数は少ないが、優しくて芯が強く、一緒にいるとほっとするタイプ。音楽が得意で、ミチザネに笛を教えた。

○エレクトラ
ルナの養母。とある事情のため、ものすごく厳しい。悪戯ばかりしているルナを頻繁に罰杖で叩いている。愛情表現はおいしいお菓子を作ってあげること。ちょっと不器用。

○カランダール
クリシュナの養父。誰にでも優しいが、内面に激しいものを持っている。というか、もともとはキレると怖いタイプだったのが、クリシュナの看病をしているうちにストレス耐性がついて徐々に丸くなっていき、完治とともにすっかり温厚になって現在に至る。

○トニオ
バンシーの養父。実は、他の9人の養親たちより格下の出身。一応、協力して子どもたちを育てましょうという雰囲気はあるので表立って仲間はずれというわけではないのだが、どうしても気持ちの上で対等にはなれない。その分、バンシーとの結びつきは強い。

○マキシーン
アテナの養母。見た目知性派、中身は体育会系。もともとアタマは切れるが、思考を意図的に単純化してさらに回転速度を速めるタイプ。大雑把というかイイカゲンで、あまり細かいことは気にしない。烈火のごとく怒り、豪快に笑う。

○リヒャルト
ニケの養父。柔和で繊細。養親どうしで集まって話し合いをしているとき、真剣になってくると皆うっかりトニオの存在を忘れてしまうのだが、そんなときにリヒャルトがさりげなくトニオに話をふったりする。そんな青年。



☆山上の牧場の人々


○ボーダハ
牧場主。静かな迫力のある老人。採草地の村の管理責任者。

○ボーダハ夫人
牧場主の妻。上品な老婦人。

○ナカニシ
厩舎担当者。獣医資格を持つ。常になんとなく曖昧に微笑している。

○カーソン
厩舎担当者。子ども達とは一歩引いて接している。

○ジャスパー
厩舎担当者で一番若い。上から目線で馴れ馴れしく接するため、子ども達を怒らせている。先輩厩舎担当者たちが指導しているが、改まる様子はない。

○ルドルフ
ジャスパーの後任で、彼よりさらに若い。マリアやトールと因縁がある。アドルフとよく似た顔立ちで、長い金髪・青い瞳。




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