THOROUBRED 3

Vanishing Twin




登場人物紹介その2



☆ネタバレあり版(→通常版


○ヨゼフ・シュレッケンバッハ(ジョゼ)
本編の主人公。シリーズ全編を通しての主人公であるアドルフの一卵性双生児の兄。純血種の父と普通の人間の母の間に生まれたが、普通の人間として育てられたため、常識の範囲内の優等生。広大な屋敷で使用人に囲まれ、不在当主の息子として孤独に過ごしている。家業や家族に関して何も知らされていないが、薄々なにかを感じている。その悩みを生身に人間の誰にも打ち明けることができず、生まれてすぐ死んだことになっている双子の弟の墓だとか弟に見立てた鏡なんかに向かってブツブツ呟いていたりする、ちょっとヤバい少年。

○ヴィルヘルム・シュレッケンバッハ
ヨゼフの祖父。現在は孫を猫かわいがりする甘甘のおじいちゃんだが、引退前の表の顔は、軍需産業界に君臨する財閥の会長。裏の顔は、人身売買組織・秘密結社「ファーム」の幹部。愛妻と優秀な跡継ぎ息子に先立たれた後、「ファーム」の商品だったテオドールを目玉が飛び出るような高値で買い取って養子とし、娘のアストリッドと結婚させた。柔和そうな顔して、一番の悪党。

○テオドール・シュレッケンバッハ
ヨゼフの父。ヴィルヘルムの養子。養父の業績を引継ぎ、さらに発展させておおもうけしている。人身売買組織「ファーム」が数世紀にわたる血統管理と人為的な淘汰によってつくりだした優秀な人間である「純血種」として生まれたが、ヴィルヘルムに「後継者」兼「種馬」として買い取られた。「ファーム」の商品から「ファーム」の幹部へ、という伝説的な出世を果たした人物として、その世界では有名。本シリーズにおけるジョーカーであり、彼に勝てる札は無い。

○アストリッド・シュレッケンバッハ
ヨゼフの母。テオドールの妻。ヴィルヘルムの娘。少女の頃にはじめて会って以来、どうしようもないくらい深くテオドールを愛しているのだが、表面上は優しく愛してくれているような彼の心に、常に壁を感じていた。代償にテオドールからのメッセンジャー役であるハインリヒとなるようになってしまうのだが、懐妊してしまって人格が崩壊中。避妊しとけよ。

○ハインリヒ・グロースヴァルダイン
テオドールの妻である従妹のアストリッドとできてしまうが、本当に愛しているのはテオドール本人だったりすることはさらに深刻な秘密。本編で一番かわいそうな役まわり。

○ルドルフ・グロースヴァルダイン
ハインリヒ・グロースヴァルダインの養子。「ファーム」の生み出した純血種。アストリッドとハインリヒは勘違いしているが、テオドールの隠し子ではない。ヴィルヘルムは彼の正体に気付いている。テオドールの最強の忠臣にして、ツッコミ役。

○ハインリヒ・シュレッケンバッハ
アストリッドの第2子ということになっているが、実は第3子である新生児。戸籍上の父はテオドールだが、実の父はハインリヒ・グロースヴァルダインなので、純血種ではない。ヨゼフとアドルフの異父弟。現在の役割は、ヨゼフの安定剤。

○アンハード・ローズ
「ファーム」の純血種で、ルドルフの副官(兼・調教師)。小児愛好の危険人物。

○ヴァニシング・ツイン
その正体は、本シリーズの主人公であるアドルフ。ヨゼフの一卵性双生児の弟。家庭内では死んだことにされているが、実はテオドールが密かに「虎の穴」……もとい、「ファーム」の施設に連れ去って純血種として育てさせている。自分の墓を見たらなんて言うだろう。






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